• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

炭素繊維強化炭素複合材料の破壊挙動の理解を通した高強度化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750508
研究機関宇宙科学研究所

研究代表者

後藤 健  宇宙科学研究所, 宇宙推進研究系, 助手 (40300701)

キーワード炭素繊維強化炭素 / 破壊挙動
研究概要

レーザーコースティックス法は、材料の変形により発生する入射光と反射光の干渉でできる像の形から変形の状態を精度よく測定することができ、簡単な光学システムで構成され比較的安価に作製できる点が特徴である。現在までに現有のインストロン型引張試験機にレーザーコースティックス装置を組み込むためにx-y-z3軸ステージを作製した。ついで、波長630nmのHe-Neレーザーを光源とする光学システムからなるレーザーコースティックス装置を作製しステージ上に取り付けた。アクリル樹脂を用いてレーザーコースティックス装置のキャリブレーションを行っており、来年度からC/C複合材料に適用していく予定である。
東レ製炭素繊維M40を用いて一方向繊維強化型C/C、積層構成を4:1、3:1、2:1、1:1に制御した直交積層型C/Cをアクロス社に依頼し作製した。それぞれの材料に対して、単軸引張試験と両側切り欠きつき試験片を用いた破壊試験を行った。これにより、0度方向と90度方向の繊維配向比を1:3〜3:1まで変化させた材料の破壊現象を調べることが出来た。端軸引張試験の結果は引張強度、引張弾性率はほぼ繊維の配向比率によって決まっていることが明らかとなった。すなわち、破断ひずみは積層構成によって変化しなかった。これにより、トランスバースクラックは引張強度に影響を与えないことが推測され、C/Cの高強度化のためには0度方向の繊維束そのものの伸度を増やす必要があると思われた。また、両側切り欠き付き試験片では、0度方向の繊維が多い場合にはクラックは荷重方向に平行に上下に伸びる様子が観察された。クラックが荷重方向に平行に伸びた場合は最終的な破壊はクラックと関係ない部位で生じており、完全に切り欠き敏感性が無くなることが明らかとなった。

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi