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1999 年度 実績報告書

有機分子集合体を鋳型とした多孔質セラミックスの合成と応用

研究課題

研究課題/領域番号 10750606
研究機関宮崎大学

研究代表者

矢田 光徳  宮崎大学, 工学部, 助手 (20274772)

キーワードメソ多孔体 / 均一沈殿法 / 希土類 / 複合酸化物 / メソ複合体 / 層状構造 / ヘキサゴナル構造
研究概要

(1)前年度までに、YとAlの複合酸化物を無機骨格としたヘキサゴナル構造を有するメソ多孔体の合成に成功している。本年度は得られたメソ多孔体の評価を行った。Al/(Al+Y)比が0.54の多孔体において最大の批評面積797m^2/gを示し、その細孔径は1.8nmであった。ヘキサゴナルの構造の構造安定性はA1に対する酸素の配位数に依存し、6配位A1の増加とともに構造安定性も増し、4配位A1の増加とともに構造が不安定化する傾向が見られた。
(2)希土類酸化物は特異な電気的・光学的・磁気的性質を持つことが知られており、そのメソ多孔体は分離・吸着剤や触媒材料としてのみならず、新規機能材料として有望である。本研究では、尿素を用いた均一沈殿法により、希土類の塩化物もしくは硝酸塩を用い、界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウムを用いることにより、希土類酸化物/界面活性剤メソ複合体の合成を試みた。すると、イオン半径が小さいY、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの系で、格子定数α=約6nmのヘキサゴナル構造と有する希土類酸化物/界面活性剤メソ複合体が生成した。ヘキサゴナル構造複合体を陰イオン交換処理することにより、高比表面積(Y系545m^2/g,Gd〜Lu系244〜345m^2/g)を有するメソ多孔体(細孔径2.5〜3.0nm)が得られた。Gd〜Lu系メソ多孔体の室温における磁化率を測定したところ、常磁性的挙動を示した。層状及びヘキサゴナル構造のEr系複合体とEr系メソ多孔体の磁化率一温度曲線は、23〜25K付近でバルクのEr_2O_3ではみられない極小を示した。この磁化率の異常は、無機構造の低次元化に起因するものと思われる。一方、イオン半径の大きいLa、Ce、Pr、Nd、Smの系では、層状構造複合体は生成するもののヘキサゴナル構造複合体は得られなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Mitsunori Yada: "Mesoporous Magnetic Materials Based on Rare Earth Oxides"Angewandte Chemie International Edition. 38. 3506-3510 (1999)

  • [文献書誌] Mitsunori Yada: "Mesoporose magnetische Materialien auf Seltenerdoxidbasis"Angewandte Chemie. 111. 3716-3720 (1999)

  • [文献書誌] Mitsunori Yada: "Porous Yttrium Aluminum Oxide Templated by Alkyl Sulfate Assemblies"Langmuir. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Mitsunori Yada: "Mesoporous Gallium Oxide Structurally Stabilized by Yttrium Oxide"Langmuir. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Mitsunori Yada: "Mesostructured Rare Earth,Aluminum and Gallium Oxides Templated by Surfactant Assemblies"Recent Research Developments in Inorganic Chemistry. (印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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