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1998 年度 実績報告書

高反応性オキセタン誘導体の立体選択的合成法の開発とその反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750610
研究機関大阪大学

研究代表者

安倍 学  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30273577)

キーワードオキセタン / 光「2+2」環化付加反応 / 位置選択性 / 立体選択性 / 電子移動 / 光・アルドール反応 / アルドール誘導体 / ケテンシリルアセタール
研究概要

高い歪みエネルギーと酸素原子を有する3員環化合物(オキシラン)を鍵中間体として用いる環開裂反応は、有機化合物を構築する際の重要な一段階として認識されていることは言うまでもない。一方、同様に高い反応性を示すと考えられる4員環化合物(オキセタン誘導体)の合成的利用は、限られたものに留まっているのが現状である.その大きな要因としては、それらオキせタン誘導体の位置及び立体選択性の制御が困難であったことが挙げられる。もし、位置及び立体選択的なオキセタン誘導体の合成法が確立出来れば、現時点で合成上問題とされる点の解決法と成りうる事は明らかである。その観点に基ずき、我々はケテンシリルアセタール類とカルボニル化合物との光反応を設計し、その反応を詳細に検討してきた。その結果、適切な反応溶媒(低極性溶媒)・ケイ素官能基(立体的に込み合ったもの)の選択により、2-シロキシオキセタンが高い位置及び立体選択性(エキソ体が優先して生成)を持って、効率良く(化学収率80%以上)得られることを見いだした。また、得られた2-シロキシオキセタンが、温和な条件下での加水分解でケイ素官能基の脱離を伴う環開裂反応により、対応するβ-ヒドロキシエステル(アルドール)誘導体を定量的に与えることも見いだした。そのアルドール誘導体の立体化学(トレオ選択的)は、現在までに知られているルイス酸を用いた熱的反応では得ることが困難であり、有機合成化学的に極めて興味深い知見である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Manabu Abe,Yasuo Shirodai and Masatomo Nojima: "Regioselective formation of 2-alkoxyoxetanes in the photoreactioon of aromatic carbonyl compounds with β,β-dimethyl ketene silyl acetals:notable solvent and silyl group effects" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1. (19). 3253-3260 (1998)

  • [文献書誌] Manabu Abe,Masayuki Ikeda and Masatomo Nojima: "A stereoselective tamdem[2+2]photocycloaddition-hydrolysis route to aldol-type adducts" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1. (19). 3261-3266 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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