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1999 年度 実績報告書

アミノ酸残基を含む新規キラルカリックスアレーン類縁体の合成とその性質

研究課題

研究課題/領域番号 10750617
研究機関山形大学

研究代表者

伊藤 和明  山形大学, 工学部, 助手 (80250950)

キーワードアミノ酸 / カリックスアレーン / 分子認識 / キラリティー / 水素結合
研究概要

1.シスチンペプチドを環内に含むキラルカリックスアレーン類縁体の合成
フェノール-ホルマリン系オリゴマー(1から5量体)とシスチンペプチド(Pro-Cys-S-S-Cys-Pro)より構成されたキラルカリックスアレーン類縁体を収率8-35%で合成した。
2.環化物の構造
NMRおよびCDスペクトルより、環内へ導入されたペプチド部分のキラリティーがシクロファン部分へ伝達し、キラルな窪みを提供していることが明らかとなった。特に、CDスペクトルにおいて、フェノール-ホルマリン系部分が3量体のものでは、その吸収強度が、著しく大きくなったことより、3量体においてキラリティーの伝達が大変有効に行われているものと考えられる。一方、CDスペクトルの溶媒効果を検討したところ、へキサン中に比ベエタノール中で著しくスペクトル強度が低下したことより、ペプチド部分からシクロファン部分へのキラリティーの伝達において水素結合が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
3.分子認識機能
リン酸イオンとの分子認識機能について、DMSO中にて、UVスペクトルを用い検討したところ、フェノール-ホルマリン系部分が1および4量体のものでは、会合定数(Ka)は、10^3であったが、フェノール-ホルマリン系部分が2および3量体のものでは、会合定数(Ka)は、10^4と約10倍大きくなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊藤和明: "Syntheses of Chiral Bishomodiazacalix[4]arenes Incorporating Amino Acid Residues: Molecular Recognition for Racemic Ammomum Ions byn the Macrocycles Possessing Tyrosine Residues"Journal of Heterocyclic Chemistry,in press.

  • [文献書誌] 伊藤和明: "Syntheses and Properties of Chiral Tricyclic Compounds Bridged by Cystine Units"Heterocycles. 51・9. 2203-2212 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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