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1999 年度 実績報告書

糖クラスター効果を用いた蛋白質への選択的薬物運搬と変性

研究課題

研究課題/領域番号 10750627
研究機関九州大学

研究代表者

林田 修  九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (20231532)

キーワード糖クラスター / クラスター効果 / 表面プラズモン共鳴 / コンカナバリン / レクチン
研究概要

1.糖クラスターの合成 糖クラスターとしてシクロファン骨格にグルコース及びガラクトース誘導体を8個導入した糖クラスターを合成した。従来の糖クラスターは長鎖アルキル基を有していたために、高濃度では水中で自己会合する恐れがあったが、合成した糖クラスターは水に対して極めて高い溶解度を示すことがわかった。また、動的光散乱測定からの会合体を形成していないことが示唆された。なた、長鎖アルキル基を有する糖クラスターについては、オリゴ糖であるマルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース誘導体をそれぞれ8つ有する化合物を合成した。
2.糖クラスターによる蛋白質へのゲスト運搬 糖クラスターが水中において、種々の疎水性ゲストを強く取り込むことを蛍光スペクトル法及びNMR スペクトル法により明らかになった。また、グルコースを選択的に認識するレクチン(コンカナバリン)に対して、糖クラスターはゲストを包接した状態で運搬できることが明らかとなった。
3.表面プラズモン共鳴法による糖クラスターとレクチンとの相互作用
表面プラズモン共鳴法によって検討したところ、疎水性表面に糖クラスターを固定化できることを表面プラズモン共鳴法によって明らかにした。また、得られた単分子層には特異的なレクチンが強く結合することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] O.Hayashida: "Interaction of sugar and anion in water via hydrogen bonding:Chain-length dependent agglutination of oligosaccharide clusters induced by multivalent anion binding"J.Am.Chem.Soc.. 121(49). 11597-11598 (1999)

  • [文献書誌] O.Hayashida: "Preparation and host-guest interactions of novel macrocyclic sugar clusters having mono-and oligosaccharides."Tetrahedron Letters.. 40(17). 3407-3410 (1999)

  • [文献書誌] K.Fujimoto: "A macrocyclic sialic acid cluster as a host,as an adsorbate,and as a ligand for lectin and virus."Chemistry Letters. 1259-1260 (1999)

  • [文献書誌] Y.Aoyama: "Molecular delivery system using macrocyclic sugar clusters"Pure Appl.Chem. 70(12). 2379-2384 (1998)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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