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1998 年度 実績報告書

超大型浮体構造物防食状態診断・管理システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750665
研究機関広島大学

研究代表者

黄 一  広島大学, 工学部, 助教授 (20253114)

キーワード複合防食システム / 防食電位モニタリング / 防食状態 / 塗膜の劣化状態 / アノードの劣化挙動 / シミュレーション解析 / 水中電位計測 / 評価基準
研究概要

海上石油備蓄基地の貯油タンクや海上浮体式空港のような超大型浮体式構造物においては,防食塗装とアルミ合金犠牲陽極との併用による複合防食システムを施工し,防食電位モニタリングを実施しながら必要に応じるメンテナンスを行うことにより,長寿命化が図られると考えている。
従って,ROVを用いて構造物近傍海水中での電位分布を計測することでその没水部表面の防食状態および複合防食システムの劣化挙動を常に把握してより合理的な補修工事を実施することによって複合防食システムの機能を確保するのは防食電位モニタリングシステムの開発目的となっている。
そこで本研究では,大型浮体式構造物について,水中電位計測に基づく防食状態および防食システムの劣化挙動の評価プロセスを確立した上で,さらに海上貯油タンクにおける複合防食についての評価基準を明らかにした。研究成果の要約は以下の通りである。
(1)メガフロートの実験モデルにおける複合防食システムについてシミュレーション解析を行った結果,大型浮体式構造物における複合防食システムに適用できるシミュレーション解析の一般的なアプローチを確認した。
(2)構造物近傍海水中での電位分布は構造物没水部表面の防食状態に良く対応することを明らかにした。
(3)アノード直下水中電位の値および深さ方向における電位の変化は,塗膜の劣化状態およびアノードの消耗挙動に良く対応することを明らかにした。
(4)海上備蓄基地の貯油タンクにおける複合防食システムについては,その近傍海水中での電位分布と,塗膜の劣化状態およびアノードの消耗挙動との相関関係をそれぞれ求めた。
即ち,水中計測電位に基づく貯油タンク没水部表面の防食状態および複合防食システムの劣化挙動の評価基準を明確にした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 黄 一: "A Study on Protection Potnetial Monitoring System for a Large Scale Floating Structure" 日本造船学会論文集. 第184号. 447-456 (1998)

  • [文献書誌] 黄 一: "海水電解による海洋生物付着防止システムの計算手法に関する研究" 日本造船学会論文集. 第183号. 375-382 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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