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1998 年度 実績報告書

冬期施設栽培の害虫管理に有効な非休眠性ハナカメムシ類の探索

研究課題

研究課題/領域番号 10760025
研究機関北海道教育大学

研究代表者

安永 智秀  北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (50261376)

キーワード捕食性天敵昆虫 / 異種目 / ハナカメムシ類 / 非休眠 / 冬期施設栽培 / 害虫管理 / 生物的防除
研究概要

本10年度は、西南日本において3回にわたって現地調査を実施し、非休眠性ハナカメムシ類を探索した結果、以下のような実績を得た。尚、一部のデータは、別紙記載の出版物に公表済みである。
1. 紀伊半島南部における探索調査(6月上旬):本調査は和歌山県農業試験場、田辺市及び上富田町農業協同組合等の協力を得、田辺市から古座川町にかけての太平洋沿岸地域において採集調査を行った。主に露地栽培の野菜と河川敷等の乾性草地でネットスウィーピングを実施したところ、約200個体のヒメハナカメムシ類を得た。これらを同定した結果、南方系のタイリクヒメハナカメムシが60%以上を占めていることが判明した。本種は、冬期の休眠性が低く、天敵資材としての利用価値は高い。
2. 四国太平洋岸地域における探索調査(10月下旬〜11月上旬):この時期は秋が深まり、多くのハナカメムシが休眠に入る。調査は高知県農技センターの協力を得た上、南国市と周辺町村で実施した。調査サイトは1と同様であるが、センターの施設栽培ナスも調査した。その結果、採集された約150個体のハナカメムシのうち、95%以上がタイリクヒメハナカメムシで、この地域においても冬期施設栽培における重要天敵であることが示唆された。
3. 沖縄県における探索調査(3月上旬):本調畳は、沖縄県農試と農水省国際農業研究センターの協力を得て実施した。この時期、日本本土の野外では、殆どのハナカメムシが休眠しているが、クロヒメハナカメムシ(168個体)、ミナミヒメハナカメムシ(32個体)、タイリクヒメハナカメムシ(3個体)、ヒメダルマハナカメムシ(252個体)が採集された。これらは、暖房が施されていれば、日本本土の施設でも利用できると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 安永 智秀: "農業総覧1998年版(追録第4号)第11巻 土着天敵・天敵資材 コヒメハナカメムシ" 農山漁村文化協会, 870 39-43. (1998)

  • [文献書誌] 安永 智秀: "農業総覧1998年版(追録第4号)第11巻 土着天敵・天敵資材 タイリクヒメハナカメムシ" 農山漁村文化協会, 870 45-48. (1998)

  • [文献書誌] 安永 智秀: "農業総覧1998年版(追録第4号)第11巻 土着天敵・天敵資材 ミナミヒメハナカメムシ" 農山漁村文化協会, 870 49-51 (1998)

  • [文献書誌] 安永 智秀: "農業総覧1998年版(追録第4号)第11巻 土着天敵・天敵資材 ツヤヒメハナカメムシ" 農山漁村文化協会, 870 53-55 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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