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1998 年度 実績報告書

安全な遺伝子組換え実用酵母の育種を可能にする不要DNA配列除去技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10760053
研究機関山口大学

研究代表者

赤田 倫治  山口大学, 工学部, 助教授 (20201882)

キーワード酵母 / ベクター / 育種 / 香気 / FAS2 / 除去選択 / カプロン酸エチル / オーレオバシジン
研究概要

本年度の研究計画は実用酵母に使用できる除去選択型ベクターの作製とそれを利用した遺伝子組換え酵母の育種である。
1. 増殖阻害遺伝子をもつ実用酵母用遺伝子導入ベクターの作製
除去選択型マーカーを実用酵母の遺伝子導入用のマーカーであるオーレオバシジン薬剤耐性遺伝子と連結させ,不要遺伝子が除去できる実用酵母用のベクターが作製できた。他にもさまざまな遺伝子導入用マーカーと連結させ,あらゆる種類の酵母に導入可能なベクター群を作製した。
2. 除去ベクターの性能試験
実用酵母への遺伝子導入には香気成分の高生産が期待できるFAS2変異遺伝子を利用した。上記のベクターに変異FAS2遺伝子を連結させ,オーレオバシジン耐性を利用して醸造酵母を形質転換した。この株を,ガラクトース培地で増殖させ,オーレオバシジン耐性遺伝子などの不要遺伝子を除去した。この株はオーレオバシジン耐性能を失ったので不要遺伝子が除去できたと予想された。さらに,サザン解析およびシークエンス解析を行い,有用遺伝子の導入と完全な不要配列の除去を確認した。この株で清酒を醸造したところ,香気成分のカプロン酸エチルが4倍高生産された。
以上のことから本研究では新規なベクターを開発し,それが実用酵母への有用遺伝子の導入と不要配列の除去を可能とすることを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Kawahata,S.Amari,Y.Nishizawa,R.Akada: "A Positive Selection for Plasmid Loss in Saccharomyces cerevisiae Using Galactose-Inducible Growth Inhibitory Sequences" Yeast. 15. 1-10 (1999)

  • [文献書誌] R.Akada,K.Matsuo,K.Aritomi,Y.Nishizawa: "Construction of Recombinant Sake Yeast Containing a Dominant FAS2 Mutation without Extraneous Sequences by a Two-Step Gene Replacement Protocol" Journal of Bioscience and Bioengineering. 87(1). 43-48 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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