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1998 年度 実績報告書

海洋無脊椎動物からの抗トロンビンリード化合物の探索

研究課題

研究課題/領域番号 10760123
研究機関東京大学

研究代表者

中尾 洋一  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60282696)

キーワード海洋無脊椎動物 / 海綿 / 酵素阻害 / トロンビン
研究概要

伊豆半島,伊豆諸島,九州沿岸,および南西諸島などで採集した海洋無脊椎動物サンプル計342検体(海綿239,腔腸78,原索18,および外肛7検体)について,動物試料20gをアルコールおよびアセトンで抽出し,水とクロロフォルムで二層分配して,水溶性および脂溶性画分を調製した.それぞれの画分について,トロンビンに対する阻害活性スクリーニングを行ったところ,海綿46,腔腸12,原索4,および外肛動物1検体に活性を認めた.
つぎに,活性の認められた八丈島産海綿Theonella swinhoeiから活性物質の単離を試み,6つの新規活性物質pseudotheonamide A_1,A_2,B_2,C,Dおよびdihydrocyclotheonamidc Aを得た.すなわち海綿サンプルをエタノールで抽出し濃縮後,水とエーテルで二層分配した.水層をさらにブタノールで抽出し,得られたブタノール層を減圧濃縮し,ゲルろ過,ODSフラッシュクロマトグラフィーで順次分画し,最終的に逆相のHPLCを用いて活性物質を精製した.これらの化合物の構造は,MS,NMRなとのスペクトル解析,アミノ酸分析,および化学変換により,絶対立体化学も含めて決定することができた.
得られた活性物質はトロンビンに対してIC_<50>0.19〜3.0μMで阻害活性を示した.これらの活性は類縁化合物cyclotheonamide Aと比べると1/50以下と弱く,k-Argの構造が活性発現に重要であることを裏付けることができた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y. Nakao et al.: "Pseudotheonamides, Serine protease Inhibitors from the Marine Sponge Thenella swinhoei" Journal of the American Chemical Society. (印刷中).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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