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1998 年度 実績報告書

粘膜免疫応答を誘導するDNAワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10760175
研究機関北海道大学

研究代表者

高田 礼人  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (10292062)

キーワード粘膜免疫 / DNAワクチン / IgA抗体 / インフルエンザウイルス / HA / IL2
研究概要

インフルエンザウイルス、-A/Aichi/2/68(H3N2)のヘマグルチニン(HA)を発現するプラスミド(pCAAH)およびMHCclassII分子結合フレームにそのHA上のエピトーブを組み込んだポリペプチドがインターロイキン2(IL2)とのキメラ蛋白として発現するプラスミド(pCIL2H3)を構築した。これらのプラスミドをリボソームで被覆し、マウスの皮下あるいは鼻腔内に与えて、免疫応答を解析した。pCAAHを皮下に接種したマウスの血清中には、HA特異的IgG抗体が検出された。これらのマウスの呼吸器分泌液中には、血清から漏出したと思われるIgG抗体がわずかに検出されたが、IgA抗体は検出されなかった。一方、pCAAHを鼻腔内に接種たマウスの血清、呼吸器分泌液中の抗体は検出感度以下だった。これは鼻腔粘膜細胞へのプラスミドの導入の効率が低かったためと考えられる。pCIL2H3を接種したマウスでは、いずれも免疫応答は認められなかった。発言されるポリペプチドはIL2とのキメラ蛋白であるので細胞外に分泌され、B細胞に認識されるはずである。恐らく、抗原提示細胞への取り込みおよびClass分子との結合がうまく行われないため、ヘルパーT細胞を誘導できなかったのであろう。
H1、H2、H3およびH5インフルエンザウイルスHA分子上のウイルス中和に関わるエピドーブとIL2が連続したキメラ蛋白として発現するプラスミドを構築した。そのキメラ蛋白をin vivoで発現させた。それぞれのエピトーブのアミノ酸配列をもつ合成ペプチドで免疫したマウスの血清を作成し、プラスミドから発現させたキメラ蛋白との反応性を調べた結果、キメラ蛋白は抗原性を保持してる事が判った。
今後、より効率良くDNAを細胞に取り込ませる方法の検討と、キメラ蛋白多価ワクチンの効果を検討する。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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