1. 微小血管内酸素飽和度測定装置で複数の場所の酸素飽和度を測定するとともに、血流速度測定装置をもちいて赤血球流速、画像処理装置を用いて血管直径を測定し、これらの測定をもとに人工流路からの酸素の放出速度を計算した。 2. 脳表面の微小血管を、複数の干渉フィルターを切り換えながらビデオカメラで撮影し、それぞれ別の画像として画像処理装置に記録した。記録された画像に対してヘモグロビンの吸光度を計算した後、干渉フィルターの波長に応じて画像間で演算をおこなうことにより、血管内を流れている血液のヘモグロビン濃度、酸素飽和度を2次元イメージとして得ることができた。 3. 血管近傍の脳実質組織内にニードルpO_2電極(今年度購入)を顕微鏡下で刺入し、生体酸素分圧測定装置(今年度購入)で脳組織内の酸素分圧を測定した。 初年度はシステム個々の性能の確立を主眼におき、それぞれの測定装置を個々に働かせ、基礎データの採取を主におこなった。 微小血管内酸素飽和度測定装置と血流速度測定装置をもちいて人工流路からの酸素の放出速度を計算することができ、デキストランによる集合形成が、酸素放出速度を低下させることを明らかにした。また、脳表面の微小血管を複数の干渉フィルターを切り換えながらビデオカメラで撮影・保存した。保存した画像間で演算をおこなうことにより、血管内を流れている血液のヘモグロビン濃度、酸素飽和度を2次元イメージとして得ることができた。血管近傍の脳実質組織内にニードルpO_2電極を顕微鏡下で刺入し、生体酸素分圧測定装置で脳組織内の酸素分圧を測定した。
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