研究概要 |
1. nativeな持続性電流の確認 まず、パッチクランプ法を用いて、ラット新生仔より心室筋細胞を分離し、持続性電流成分を同定した。この成分は、steady-state inactivationを受けない持続性の成分であり、薬理学的には、Ba^<2+>感受性で、4-AP非感受性であることを確認した。4-AP感受性の点においてヒトなどに報告されているものと違いがあった。 2. RT-PCRによるTWIK型K^+チャネルの確認 RT-PCRにより、TWIK,TREK,TASK型の各チャネルがラット心臓に発現しているかどうかを調べた。また、その発現を胎仔ラット、成長ラットと比較した。これらの結果は、パッチクランプ法にて見られたものと良く似た分布を示し、持続性電流が、これらの遺伝子の発現であることを示唆した。現在、PCRプロダクトのシークエンシング中である。 3. 発現系の準備 カエル卵母細胞での発現のために、3'-RACE法を用いてフルクローニング中である。次年度には、人工発現系を用いてチャネルの性質の比較を行う予定である。
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