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1998 年度 実績報告書

オキシトシン分泌を制御する延髄ノルアドレナリン神経:グルタミン酸受容体による修飾

研究課題

研究課題/領域番号 10770032
研究機関自治医科大学

研究代表者

尾仲 達史  自治医科大学, 医学部, 助教授 (90177254)

キーワードノルアドレナリン / 視索上核 / NMDA
研究概要

オキシトシン分泌細胞が存在する視索上核は、延髄ノルアドレナリン神経の強い投射を受けている。このノルアドレナリン神経は侵害刺激あるいはコレシストキニン投与後に観察されるオキシトシン分泌を伝達すると考えられている。一方、視索上核には、NMDA受容体が存在する。しかし、視索上核のノルアドレナリン放出がNMDA受容体による制御を受けているか不明である。本年度は、視索上核におけるノルアドレナリンの放出をマイクロダイアリシス法で測定し、ノルアドレナリン放出が視索上核のNMDA受容体により修飾されるか検討した。動物は、ウィスター系雄ラットを用いた。ウレタン麻酔下で経咽頭的に視索上核を露出し、直視下に視索上核内にマイクロダイアリシスプローブを刺入した。人工脳脊髄液を視索上核内に灌流し、灌流液を10分間隔で採取した。灌流液中のノルアドレナリン量を、電気化学検出器付きのHPLCで定量化した。NMDAあるいはNMDA受容体アンタゴニストを視索上核内に、プローブを通じて投与した。0.5mMのNMDAを視索上核内に投与すると灌流液中のノルアドレナリン量は減少した。NMDAに対する抑制反応はノルアドレナリン取り込み阻害剤のdesipramine存在下でも観察できた。NMDA受容体アンタゴニストMK801あるいはAP5を投与すると灌流液中のノルアドレナリン量が増加した。これらのデータは、視索上核におけるNMDA受容体はプレシナプス的にノルアドレナリン放出を抑制していることを示唆している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Onaka,T.: "Oxytocin release from the neurohypophysis after the taste simuli previously paired with intravenous cholecystokinin in anaesthetised rats." J.Neuroendocrinol.10. 309-316 (1998)

  • [文献書誌] Zou,C.-J.: "Role of adrenoceptors in vasopressin,oxytocin and prolactin responses to conditioned fear stimuli." J.Neuroendocrinol.10. 905-910 (1998)

  • [文献書誌] Zou,C.-J.: "Effects of suramin on neuroendocrine and behavioural responses to conditioned fear stimuli." Neuroreport. 9. 997-999 (1998)

  • [文献書誌] Onaka,T.: "Role of noradrenergic projections to the bed nucleus of the stria terminalis in neuroendocrine and behavioral responses to fear-related stimuli in rats." Brain Res.788. 287-293 (1998)

  • [文献書誌] Yagi,K.: "Role of NMDA receptors in the emotional memory associated with neuroendocrine responses to conditioned fear stimuli in the rat." Neurosci.Res.30. 279-286 (1998)

  • [文献書誌] Yagi,K.: "Does the pineal gland play a role in neuroendocrine fear responses?" Neuroreport. 10(4)(印刷中). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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