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1998 年度 実績報告書

哺乳類における容量性Ca^<2+>流入機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10770046
研究機関順天堂大学

研究代表者

村山 尚  順天堂大学, 医学部, 講師 (10230012)

キーワード容量性カルシウム流入 / transient receptor potential
研究概要

容量性Ca^<2+>流入(Capacitative Ca^<2+>influx;CCI)機構は細胞内Ca^<2+>ストアのCa^<2+>が減少または枯渇した場合に起こる細胞外からのCa^<2+>流入であり,細胞膜の受容体刺激やCa^<2+>-ATPase阻害剤などにより引き起こされることが多くの細胞で観察されている.しかしながら,この機構の本質については不明な点が多く残されている.最近の研究からtransient receptor potential(trp)タンパク質がCCIチャネルであることが示唆されている.
本研究ではCCI機構を解明する糸口としてtrpタンパク質に対する特異的抗体を作製し,哺乳類細胞におけるtrpタンパク質の発現とその基本的な性質を明らかにすることを目的とした.現在までに哺乳類では6種類のtrpタンパク質アイソフォームのcDNAがクローニングされている.そこでマウスtrpの予想されるアミノ酸配列のうち全てのアイソフォームで高く保存されている部分およびそれぞれのアイソフォームで特異的な部分についてそれぞれ15-20アミノ酸のペプチドを合成し,これを抗原としてウサギに免疫した.今のところtrp1,trp3およびtrp6の特異的ペプチドに対する抗血清がそれぞれ得られている.得られた抗血清は抗原ペプチドのカラムによりアフィニティー精製した.種々の組織におけるtrpアイソフォームの発現を知るため,これらの精製抗体を用いてウエスタンブロットを試みた.mRNAの発現と同様に各アイソフォームで組織における発現パターンが異なっていることを示唆する結果が得られている.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Murayama,T.: "Stimulation by polyols of the two ryanodine receptor isoforms of frog skeletal muscle" Journal of Muscle Research and Cell Motility. 19. 15-24 (1998)

  • [文献書誌] 村山 尚: "cADPR/Ryanoid-ICR" 生体の科学. 49. 424-426 (1998)

  • [文献書誌] Murayama,T.: "Effects of caffeine and Mg^<2+> on the Ca^<2+> activation and inactivation sites of frog ryanodine receptor" Biophysical Journal. 74. A163 (1998)

  • [文献書誌] Murayama,T.: "Effects of caffeine and Mg^<2+> on the Ca^<2+> activation and inactivation sites of ryanodine receptor" Japanese Journal of Pharmacology. 76. 201P (1998)

  • [文献書誌] 村山 尚: "特異的抗体による哺乳類横隔膜の3型リアノジン受容体(RyR3)の精製およびその性質の検討" 日本薬理学雑誌. 112. 65P (1998)

  • [文献書誌] Ogawa,Y.: "Comparison of properties of Ca^<2+> release channels between rabbit and frog skeletal muscles" Molecular and Cellular Biochemistry. (in press). (1999)

  • [文献書誌] Ogawa,Y.: "Characteristics of ryanodine receptor type 3 isoform (RyR3) and its homologues in The Structure and Function of Ryanodine Receptors" Edited by A.Williams and R.Sitsapesan.Imperial College Press,London,UK, 5-22 (1998)

  • [文献書誌] 村山 尚: "続心臓代謝実験法,II受容体に関する実験(Ryanodine receptor)" 六法出版社,東京, 101-107 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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