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1999 年度 実績報告書

哺乳類における容量性Ca^<2+>流入機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10770046
研究機関順天堂大学

研究代表者

村山 尚  順天堂大学, 医学部, 講師 (10230012)

キーワード容量性カルシウム流入 / transient receptor potential
研究概要

容量性Ca^<2+>流入(Capacitative Ca^<2+> entry;CCE)機構は細胞内Ca^<2+>ストアのCa^<2+>が減少または枯渇した場合に起こる細胞外からのCa^<2+>流入であり,細胞膜の受容体刺激およびthapsigargin,cyclopiazonic acidなどのCa^<2+>ポンプ阻害薬により引き起こされることが多くの細胞で観察されている.しかし,この機構の本質については不明な点が多く残されている.最近の研究からtransient receptor potential(trp)ファミリーと呼ばれる一群のタンパク質がCCEチャネルの本体であることが提唱されている.
本研究ではCCE機構を解明する糸口としてtrpに対する特異的な抗体を作成し,哺乳類細胞におけるtrpの発現とその基本的な性質を明らかにすることを目的とした.trpには現在までに7種類のアイソフォームが知られている.昨年度の研究において全てのアイソフォームで高く保存されている領域(trp-c)および各アイソフォーム特異的な領域(trp-s)について特異的抗体を得た.本年度はこれらの抗体を用いて種々の組織におけるtrpの発現パターンを観察した.抗trp-cは骨格筋,心筋,平滑筋などの各種筋組織および神経細胞の細胞膜を特異的に染色した.その染色強度は組織間で異なっていた.骨格筋および心筋では細胞膜に加えてT管も染色されていた.一方,trp-sは各アイソフォーム特異的な組織分布を示した.以上の結果はtrpタンパク質が組織特異的に発現し,それぞれの組織で独自の機能をもつ可能性を示唆するものである.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Murayama,T.: "Role of Mg^<2+> in C^<2+> Induced C^<2+> Release through Ryanodine Recetors of Frog Skeletal Muscle:Modulations by Adenine Nucleotides and Caffeine."Biophysical Journal. 78. in press (2000)

  • [文献書誌] Kurebayashi,N.: "Role of Mg^<2+> in Ca^<2+> Induced Ca^<2+> Release through Ryanodine Receptors of Frog Skeletal Muscle in situ"Biophysical Journal. 78. 371A (2000)

  • [文献書誌] Murayama,T.: "Further Characterization of the type 3 ryanodine receptor (RyR3) purified from rabbit diaphragm"Journal of Biological Chemistry. 274. 17297-17300 (1999)

  • [文献書誌] Ogawa,Y.: "Ryanodine receptor isoforms in excitation-contraction coupling"Advances in Biophysics. 36. 27-64 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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