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1998 年度 実績報告書

非24時間日周期の雌動物への生殖生理機構に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 10770152
研究機関山形大学

研究代表者

櫻田 京子  山形大学, 医学部, 助手 (10282211)

キーワード概日周期 / 排卵
研究概要

現代社会において、生活の変化や職業などにより24時間に収まらない不規則な周期で生活をする女性が増加しているが、生活リズムのずれによる生殖機能への悪影響が懸念されている。我々は以前からこの問題に着目しており、胎児期において非24時間日周期環境下では生殖機能が劣っていることを明らかにしている。今回は排卵時に的をしぼり、非24時間概日周期が排卵と卵形成に及ぼす影響について検討することを企画した。雌マウスの概日周期を24時間より延長させて、性周期の間隔や排卵時間を観察した。実験には、若年のICR/Jcl系雌マウスを、概日周期を24時間より延長させた26時間環境下(明期:暗期=13時間:13時間)にて馴化させて使用した。
1.性周期の観察:定期的に膣垢(smear)を採取し、性周期の間隔を観察した結果、26時間環境下では7日以上の長い性周期の割合が高くなった。尚、マウスの性周期は通常3〜4日である。2.排卵時間の観察:発情期にあたる雌マウスを、暗期の中点から一定間隔で開腹し、排卵の有無を観察して排卵の完了時間を推定した結果、26日周期群では、正常の24時間日周期群と比較すると排卵に要する時間が約1/2に短縮され、暗期の中点の2時間後には排卵が終了することが分かった。
これらの結果から、雌マウスを24時間より延長した26時間日周期環境下においた場合、排卵時の生殖のリズムにずれが生じることが示唆された。このような現象が起きるメカニズムについては不明であり、現在検討中である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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