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1998 年度 実績報告書

N-of-1 trialによって、医師の処方行動ならびに患者の受療行動は変わるか

研究課題

研究課題/領域番号 10770174
研究機関自治医科大学

研究代表者

岡山 雅信  自治医科大学, 医学部・地域医療学, 助手 (10285801)

キーワードN-of-1 trial / 慢性疾患 / 処方行動
研究概要

今年度は、N-of-1 trialの対処疾患、対象患者、治療方法の選択基準を決めた。さらに、N-of-1 trialの実施および登録を行った。
対象疾患および患者の選択基準は、(1)医師・患者ともに治療効果が確信できない場合、(2)医師は効果がないまたはかえって不利益が生じるかも知れない治療法を患者が強く受けたいと主張する場合、(3)医師・患者ともに副作用でないかと思うが確信できない場合、(4)医師・患者ともに治療薬の適正量が確信できない場合、とした。除外基準は、(1)病状が自然緩解したり、また急性増悪などによって不安定なもの、(2)反復して受診できないもの、とした。基準を満たし調査の趣旨を理解し同意の得られたものを対象とした。治療法の選択基準は、(1)治療の効果が早期に発現するもの、(2)治療効果が中止により速やかに消失するもの、とした。治療期間は任意とした。治療法の割付は、選択された複数の治療法を、乱数表を用いて、その開始順序を割り付ける方法で行った。
治療の評価は、患者が最も困っている症状のVisual Analogue Scaleスコアを用いた。効果の判定は、Beneficial、Harmful、Neutral、Beneficial Trend、Harmful Trend、いずれにも属さないものの6段階とした。評価後、医師及び患者に結果を示し、結果が同意できるか否か、また、選択された治療法も調査した。
この基準に従って、N-of-1 trialの実施および登録を行った。現在数例が進行中であり、終了したものが1例(不眠症例)である。この例に関しては、Beneficial Trendであり、医師および患者ともに結果に同意した。治療方法決定に関して有効であろうという示唆を得た。今後症例を増やし、さらに検討を加える。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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