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1998 年度 実績報告書

IL-7トランスジェニックマウスの免疫寛容誘導による新たな潰瘍性大腸炎治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10770245
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

岡本 真紀代  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70276228)

キーワード経口免疫寛容 / トランスジェニックマウス / IL-7
研究概要

我々はoral toleranceの特性に注目し、ペプチド抗原の経口経腸投与による治療方法の開発を行うため、抗原特異性T細胞受容体をもつOVA transgenic mouseと、潰瘍性大腸炎類似モデルであるIL-7 transgenic mouseをかけ合わせた新たな腸炎モデルを作製し、OVA feedingによる腸炎発症抑制効果を期待し、以下の実験を行った。
OIA-Tg、F1マウスでは骨髄細胞、胸腺細胞、牌細胞、Peyer板細胞、LPL、IELをOVAの存在下での培養で、[^3H]-Thymidineとりこみおよび培養上清のELIZAによりIL-2産生能の亢進を示し、OVA反応性を確認した。IL-7 Tgには、OVA反応性を認めなかった。トレランス誘導するためにOVA 1、10、100mgを隔日で2回胃管投与したOVA-Tgでは、脾細胞、Peyer板細胞をOVA存在下に培養したところ[^3H]-Thymidineとりこみ、IL-2産生能が低下しており、F1マウスでも同様の傾向を示した。ただしOVA 1mg隔日投与ではOVA-19、F1マウスでIL-4、TGF-βの産生が亢進していた。
また、OVA投与後のOVA-Tgの脾細胞、Peyer板細胞にてCD4 サブセット、TCR αβサブセットが低下しており、F1マウスでも同様の傾向を示した。また免疫組織学的検討でOVA-TgではTGF-βの染色性が亢進していた。SPF飼育による腸炎発症はIL-7 Tgで4-12週にみられ、F1マウスでも腸炎の発症を週齢毎に比較検討中である。したがってF1マウスでも腸炎像がみられ、トレランスの誘導も可能であったことから、今後OVAfeedingによる腸炎発症抑制効果を検討することは有意義と考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Watanabe M,et al.: "Interleukin-7 is produced by human intestinal epithelial cells and regulates the proliferation of intestinal mucosal lumphocytes." J.clin Invest. 95. 2945-2953 (1995)

  • [文献書誌] Watanabe M,et al.: "Interleukin-7 transgenic mice develop chronic colitis with transgene expression and decrease of Interleukin-7 protein expression in the colonic mucosa." J Exp Med. 187. 389-402 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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