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1998 年度 実績報告書

遺伝子変異解析とリアルタイム画像解析による大腸表面型腫瘍の微細構造の定量解析

研究課題

研究課題/領域番号 10770248
研究機関順天堂大学

研究代表者

寺井 毅  順天堂大学, 医学部, 助手 (90245704)

キーワード大腸腫瘍 / 大腸表面型腫瘍 / F-circle / 悪性度
研究概要

平成10年度、我々はリアルタイムな大腸腫瘍形態の定量化とその悪性度との相関性に関して以下の検討を行った。以前我々は大腸表面型腫瘍の陥凹部を定量化し、我々が考案したF-circleというパラメーターが腫瘍の悪性度と相関性があることを報告してきた。そこで本研究では内視鏡的に切除されてきた陥凹の認めない大腸表面型腫瘍115病変の病理標本を使い、その腫瘍辺縁を画像解析装置によりF-circleを使って定量化し、病理学的悪性度との相関性について検討した。方法は拡大内視鏡によって表面構造および微細腺管開口部構造を十分観察された陥凹の認めない大腸表面型腫瘍を内視鏡的に切除した。切除後の標本を10%ホルマリン液にて固定し、48時間後カラチヘマトキシリン溶液にて染色、その画像を画像解析装置に取り込み、腫瘍の辺縁形態のF-circleを測定した。測定後最大割面でプレパラートを作成し病理組織学的に診断、F-circleと悪性度との相関性を解析した。その結果F-circleは軽度または中等度異型腺腫で0.709±0.115(mean±SD)、高度異型腺腫で0.619±0.149、癌で0.536±0.133と腫瘍の悪性度が高くなるほど腫瘍辺縁のF-circleが有意に低下していくことを証明した。すなわち大腸表面型腫瘍に関しては陥凹がある場合はその陥凹部の形態を、陥凹がない場合はその辺縁部の形態をコンピューターに画像を取り込みF-circle測定することにより、その腫瘍の悪性度をリアルタイムに評価できる可能性があると考えられ、次のリアルタイム内視鏡的画像解析の研究におおいに役立つことと思われた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yasushi Imai: "Marginal irregularity of flat elerated type of colurectal fumor as a marker of malighant potential" Gastrointestinal Endoscopy. Vol48.No3. 263-266 (1998)

  • [文献書誌] 寺井毅: "IIC類似病変の内視鏡像" 早期大腸癌. Vol2.No1. 125-129 (1998)

  • [文献書誌] 和田了: "補助的検討による大腸IICの組織診断" 早期大腸癌. Vol2.No2. 199-206 (1998)

  • [文献書誌] 寺井毅: "肉眼型による深遠度度診断(通常内視鏡)" 早期大腸癌. Vol2.No4. 411-419 (1998)

  • [文献書誌] 寺井毅: "LSTの臨床的意義-臨床病理学的検討からみたその特殊性" 早期大腸癌. Vol2.No5. 505-516 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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