ラットprolyl4-hydroxylase(P4H)染色体DNAのクローニングを行い、転写調節に重要と考えられる5'上流領域の取得を試みた。まず、ラットcDNAの5'上流をクローニングするために、公表されているcDNAの5'末端に相補的な配列を持つプライマーを用いた5'RACE法を行ったところ、公表されている配列より27bp長いクローンを得た。このcDNA末端をプローブとしてラット染色体ライブラリーよりP4H染色体DNAのスクリーニングを行った結果、ラットP4Hの5′上流を含む全長約18kbの染色体DNAクローンを得た。 今後は詳しい制限酵素地図の作成、5'上流領域の塩基配列の解読を行う。また、得られた5'上流領域を用いてルシフェラーゼアッセイを行い、低酸素に応答する転写調節領域の解析を行うことにより、酸素濃度の低下による遺伝子発現調節機構の解明を行いたい。
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