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1999 年度 実績報告書

脳腫瘍の増殖におけるプロスタグランディンの関与とその機序

研究課題

研究課題/領域番号 10770352
研究機関佐賀医科大学

研究代表者

松尾 宗明  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20219398)

キーワード脳腫瘍 / プロスタグランディン / プロスタグランディン合成酵素
研究概要

【目的】PHSはプロスタグランデイン(PGs)合成の最初のステップを司る酵素で、PHS-1と-2のisozymeが知られている。後者は、細胞増殖因子等の刺激で誘導され、大腸癌の増殖への関与が示唆されている。我々は、脳腫瘍におけるPHS-2の発現について検討した。
【方法】6種類のglioma細砲株と種々の脳腫瘍の手術標本におけるPHS-1と-2のmRNAと蛋白の発現をRT-PCRとWestern blotで検討した。glioma細胞株(KMG4)のPGE2合成能をEIAで測定した。抗PHS-2抗体を用いた免疫組織化学染色で43の脳腫瘍(6 glioblastomas,9 astrocytomas,6 meningiomas,5 medulloblastomas,4 craniopharyngiomas,3 ependymomas,3 neurinomas,2 oligodendrogliomas,2 malignant lymphomas,2 DNTs,1 metastatic brain tumor)と正常脳組織を検討した。glioma細胞株増殖に対するPHS-2阻害剤(NS398)の影響についてBrdUの取り込みにより検討した。
【結果】glioma細胞株と手術脳腫瘍組織では、殆どでPHS-2が優位に発現していた。KMG4はA23187刺激でPGE2を産生し、NS398で完全に抑制された。免疫組織化学染色では、殆どの脳腫瘍組織でPHS-2が発現していたが、astrocytoma(grade2-3),meningioma,転移性脳腫瘍で特に強く発現していた。正常脳では主に神経細胞に発現していたが、腫瘍周辺では反応性のgliaや血管内皮にも発現していた。NS398は10-50μMで腫瘍細胞の増殖を有意に抑制した。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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