Ca^<2+>チャンネル(CACNL1A4)遺伝子異常により発症する家族性片麻痺性片頭痛家系内に、片頭痛のみを発症している者がいる家系を持つ。片頭痛の病因として、何らかのイオンチャンネル異常がある可能性は高く、まず、この家族性片麻痺性片頭痛家系のCa^<2+>チャンネル遺伝子異常を検出し、その異常が家系内の片頭痛のみの表現型を持つ患者にもあるかどうか検討した。 1、 家族性片麻痺性片頭痛家系におけるCACNAL1A4遺伝子異常の検索 (1) 家系内の片麻痺性片頭痛患者、および正常者より採血し、リンパ球を分離、EBウイルスにより株化し、リンパ球よりDNAを抽出した。CACNL1A4は、エクソンが47個存在する。各エクソンをはさむprimerを作成し、PCRをかけ、SSCP法にて変異の有無をスクリーニングした。SSCP法では変異が疑われるエクソンを見いだせなかった。そこで、全てのエクソンの塩基配列をシークエンスを行い決定し、変異の有無を検索している。変異が明らかになれば、制限酵素切断部位の変化で確認する。 (2) 家族性片麻痺性片頭痛患者で検出された遺伝子変異が、同一家系内の異なる表現型を持つ患者(古典型片頭痛患者)でも存在するかどうか検討する。
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