日齢40日のSprague-Dawleyラットより、近位尿細管をmicrodissectして、その基底側膜に有るNa-K-ATPase活性を^<32>P-ATPの水解を利用して測定した。 Norepinephrineはそれ単独ではNa-K-ATPase活性を亢進させたり抑制したりしなかった。 aアゴニストは活性を亢進し、βアゴニストは活性を抑制した。Norepinephrineはαとβの両方の受容体に働くことより、相殺されてしまうようである。 交感神経節末端からはNorepinephrineと共にNeuropeptide Yが放出されるが、両者は協調作用がある。Neuropeptide Yは単独ではNa-K-ATPase活性を亢進させるが、αアゴニストの作用をより亢進させ、βアゴニストの作用を抑制させる。従って、NorepinephrineはNeuropeptide Yと協調して、Na-K-ATPase活性を亢進させて、腎でのナトリウム保持作用を発揮していると考えられる。
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