川崎病症例20例に対し、血管内ドプラーガイドワイヤーを使用し冠状動脈血流速を測定した。狭窄を有する症例では、冠状動脈血流は低下していた。しかし、papaverine hydrochlorideやadenosintoriphosphateの薬物負荷には良好な反応を認めた。これらの結果より、高度の狭窄や心筋梗塞を認める症例でも心筋のviabilityは残存していると考え、冠状動脈の狭窄に対するインターペンション治療を施行した。これらに対し、遠隔期の微小循環の評価を施行していく予定である。また冠状動脈瘤を認め遠隔期に退縮した症例の1例に、同様の検査を施行した。これでは、異常は認められず、ほぼ正常の冠予備能が保たれていると判断した。しかし、対象の数が少なく、今後、症例を増やし更なる検討を要する。
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