研究概要 |
今回はFK506,1.25-dihydroxy-vitaminD3(1,25D3)の膠原線維産生に対する影響を線維芽細胞の培養上清におけるでの膠原線維産生をELISAキットで測定したものである。なお,線維芽細胞は新生児包皮由来のもので,継代3代目のものを使用した。 (詳細な実験内容) 6-well dishに10^4/wellの線維芽細胞を播種した。培地は10%DMEM培地に10%FCSを添加したものを使用し,各wellに2mlづつ添加し培養した。80%semiconfluentの状態に達した1週目に培地を交換し,その時点でFK506,1,25D3を10^<-10>,10^<-9>,10^<-8>,10^<-7>,10^<-6>Mの濃度で添加した。(今回はassay kitが間に合わなかったため,10^<-6>Mのものは測定していない)。培養は10%DMEM培地に10%FCSを添加したものを用い,24,48,時間後に上清を採取した。 また,80%semiconfluentの状態に達した1週目に培地を交換した時点でDEX(デキサメタゾン)を40mg/ml,4mg/ml,0.4mg/mlの濃度にしたものを添加し,24,48時間後に上清を採取した。 上記の上清を用い,コラーゲンのProcollagen type I C-peptide EIA KitELISA法で測定を施行した。 結果のまとめ 1: FK506,l,25D3共に10^<-10>,10^<-9>,10^<-8>M濃度で時間・濃度依存性に膠原線維産生増加を促し,その産生増強はコントロールに比較し,1.5-2倍であった。 2: ステロイドを添加群ではコラーゲン産生は抑制された。 予備実験ではこれらの変化は線維芽細胞のTGF-bのmRNAの上昇を伴っていた。
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