研究概要 |
前年度において確立した、2-コンパートメント-2-パラメータモデルを対象とした本手法を、今年度は3-コンパートメントモデルへ拡大した。 3-コンパートメントモデルにおいては、組織放射能曲線(tTAC)の形状を決定するパラメータは、k_2,k_3の二つとなることから、tTACの特徴付ける2種類のRを実データから算出することによって、クラスタリングを行った。 その結果、人脳のFDGについて、妥当なパラメトリック画像を2分程度の計算時間で作成することができた。また計算機シミュレーションによれば、本手法は通常のROIを用いた動態解析とほぼ同等の推定精度を有することが判った。 3-コンパートメントモデルは、PETにおける典型的な放射性薬剤であるFDGを記述する動態モデルであり、これへの適用の拡大は、本手法の実用性を高めるものである。
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