研究概要 |
表在リンパ節を高周波数(7.5MHz)電子リニアプローブを用いた超音波検査を行ない、転移性リンパ節と反応性リンパ節の鑑別をプロスペクティブに行った。転移性リンパ節46個、反応性リンパ節48個に対して、B-モードでリンパ節の長径/短径比を計測し、カラー・パワーモードでリンパ門以外からリンパ節へ流入する血管の有無を観察した。脈波を観察したら、ドプラスペクトル解析も行った。転移性リンパ節は切除標本の病理組織診断で、反応性リンパ節は経過観察で診断した。 長径/短径比は、転移性リンパ節(平均1.392±0.307)が反応性リンパ節(2.211±0.671)より有意に小さかった(p<0.0001)。リンパ門以外からのリンパ節に流入する血管は転移性で89.1%、反応性リンパ節で4.2%に認めた。ドプラスペクトル解析で、転移性リンパ節の平均pulsatility index(PI)は1.631+:0.490、resistiveindex(RI)は0.779±0.090、反応性リンパ節ではPI 1.098±0.349、RI 0.647±0.110であり、転移性リンパ節のPI,RIは高値であった(p<0.0001)。 超音波による転移性リンパ節の特徴は、低長径/短径比、リンパ門外より流入する血管、高PI,RI値であった。
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