研究概要 |
初年度は非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬zolpidemとベンゾジアゼピン系の睡眠薬triazolamの急性投与時における睡眠脳波に対するCa^<++> channel blocker(nilvadipine)がもたらす影響を検討した.睡眠段階は覚醒N-REM・REM睡眠の3段階に分類し,各睡眠段階の総出現時間を測定し解析した.この結果,nilvadipineの併用投与はzolpidem、triazolamを単独投与した場合と比較して覚醒を有意に減少させ,N-REM睡眠を有意に増加させることが明らかになった。また,nilvadipineの併用による睡眠作用増強効果は,zolpidemと併用投与した場合と比較して,triazolamをnilvadipinと併用投与した場合により著しく,さらには,高用量のみならず低用量のnilvadipinの併用投与によっても有意な効果がみられていた.これらのことから,triazolamにnilvadipinを併用投与する場合には,triazolamの催眠作用が増強される可能性が考えられた.
|