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1998 年度 実績報告書

ボルナ病ウイルスと精神神経疾患の関連の全国にわたる地域調査

研究課題

研究課題/領域番号 10770499
研究機関久留米大学

研究代表者

辻 克郎  久留米大学, 医学部, 助手 (10299472)

キーワードボルナ病ウイルス / 躁鬱病 / 精神分裂病 / Nested RT-PCR / 蛍光抗体法 / ELISA
研究概要

我々は、久留米大学倫理委員会の承認と被検者の同意を得て、九州北部(筑後地方)における健常者210人、精神疾患患者89人(分裂病54人、うつ病19人、その他16人)を対象にボルナ病ウイルス(BDV)に対する抗体と遺伝子の保有率の調査を行なった。抗体陽性者は、健常者では間接蛍光抗体法(IF)9人(4.3%)、ELISA44人(21.0%)で、その両方とも陽性の者は1人(0.5%)であった。精神疾患患者ではIF21人(23.6%)[分裂病11人(20、4%)、うつ病6人(31.6%)、その他4人(25.0%)]、ELISA26人(29.2%)[分裂病16人(29.6%)、うつ病4人(21.1%)、その他6人(37.5%)]、その両方とも陽性の者は9人(10.1%)[分裂病2人(3.7%)、うつ病3人(15.8%)、その他4人(25%)]であった。また、末梢血単核球RNAからRT-nested PCRによりBDV遺伝子が検出された者は、健常者ではp40が4人(1.9%)、p24が34人(16.2%)、両方とも検出された者は1人(0.5%)であった。精神疾患患者ではp40が23人(25.8%)[分裂病6人(11.1%)、うつ病8人(42.1%)、その他9人(56.2%)]、p24が25人(28.1%)[分裂病9人(16.7%)、うつ病12人(63.2%)、その他4人(25.0%)]、その両方とも検出された者は15人(16.9%)[分裂病5人9.3%)、うつ病6人(31.6%)、その他4人(25%)]であった。精神疾患患者は健常者に比べて、BDV遺伝子、及び抗BDV抗体(IF)の検出頻度は有意に高かった(P<0.001)。BDV遺伝子に関しては、うつ病では有意に検出率が高かった(P<0.001)が、分裂病では有意に高いとはいえなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Hamada: "Nucleotide sequence of the gene encoding the RNA polymerase and the 3′non-coding region of a bovine enferovirus Japanese isolate: Rapid synohymous substitutions between European and Japanese strains." Arch.Virol.143. 815-821 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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