1δ型プロテインフォスファターゼ(PP1δ)の触媒サブユニットmRNAには、多くの臓器で発現する3.2kbのアイソタイプ(3.2kbPP1δ)と、骨髄と脾臓に特異的に発現している2.4kbのアイソタイプ(2.4kbPP1δ)があり、2.4kbPP1δのcDNAをクローニングすることが本研究の目的である。今年度は10年度の実績報告書に記載したように、主に3'RACE(Rapid Amplification cDNA End)法と5'RACE法によりクローニングを行っている。 【結果】得られたクローンを解析し2.4kbPP1δと思われるクローンが得られたが、未だ完全長の2.4kbPP1δcDNAを得ていない。現在、クローニングとその解析を繰り返している。 【今後の計画】これまでの研究で、骨髄・脾臓特異的1型プロテインフォスファターゼ(2.4kbPP1δ)が実在する確信を得た。未だ完全長のcDNAを得ていないが、研究を続けることにより完全長cDNAが得られると考えられる。2.4kbPP1δcDNAの特異的塩基配列を得たことは本研究の成果であり、これらのデータをもとに今後も研究を続ける。
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