現在までのところ、約40例の原発性乳癌症例に対して乳癌組織中のERαおよびERβ、AP-1の発現をRT-PCR法を用いて解析し、さらにAP-1蛋白の発現をWestern blotting法を用いて解析中である。 1. 原発性乳癌組織中のERαおよびERβの発現の解析 RT-PCR法とEIA法によるERαの陽性率は、ほぼ相関した。また、ERβを発現した症例は、4例のみであった。 2. 原発性乳癌組織中のAP-1蛋白の発現の解析 腫瘤の比較的大きい症例の乳癌組織中から、核蛋白を抽出し、Westernblotting法を用いて抗c-Fos抗体、抗Jun抗体による組織中のAP-1蛋白を定量した。ERαの陽性例にAP-1蛋白の発現が多くみられた。
|