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1999 年度 実績報告書

感覚伝導路の形成・再生における細胞接着分子および細胞外基質の機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10770675
研究機関金沢大学

研究代表者

山内 尚之  金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (80293364)

キーワードE-cadherin / agrin
研究概要

新生マウス(0日齢)および幼若マウス(7,14,28日齢)をパラフォルムアルデヒドにて経心臓的に潅流固定を行った後,脊髄後根,神経節,後根脊髄を一塊として摘出した.取り出した組織をOTC compoundに包埋し液体窒素で凍結して,厚さ6μmの凍結切片を作成した.この切片上で,E-cadherin,L1,NCAMおよびagrinの発現を免疫組織化学的手法により確認した.NCAM,L1は光顕的観察では,脊髄後根神経節,後根,脊髄上でびまん性に陽性であり,免疫電顕での観察では,ほとんどすべての無髄神経の軸索膜に陽性であった.E-cadherinは,光顕的観察で後根神経節の一部,脊髄後角の第II層で陽性であり,免疫電顕での観察では,無髄神経線維の一部(約20%)に陽性であった.これまでの研究から,E-cadherinは,一部の無髄感覚神経線維に陽性であることが確認された.発生段階におけるE-cadherinの発現様式は,ある特定の知覚伝導を司る感覚神経線維にのみ特異的に発現していると考えられ,痛覚伝導路形成における軸索束形成に重要な役割を果たしていると考えられた.また,agrinに関しては,光顕的観察において脊髄後角内でわずかに陽性であった.Agrinはneuromuscular junctionにおけるacetylcholine receptorの集簇を司る細胞外基質である.現時点において,免疫電顕の手法を用いた場合,抗体の浸透性および細胞外基質の固定性の問題から,光顕的鑑札でみられた脊髄後角でのagrin陽性の所見が,どの種類の細胞由来かは確認できなかった.今後は潅流固定法,切片作成法,抗体濃度および抗原の賦活法を改善し,痛覚伝導路形成におけるagrinの役割を解析する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nomura M, Kida S, Uchiyama N et al.: "Pre-embolization study of ruptured cerebral aneurysms with helical CT."Interventional Neuroradiology. 5(suppl1). 219-223 (1999)

  • [文献書誌] Uchiyama N, Kida S, Nomura M et al: "Early regrowth and recanalization of ruptured aneurysm after Guglielmi detachable coil treatment"Surg Cereb Stroke (Jpn). in press. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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