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1998 年度 実績報告書

複合筋活動電位を用いた遊離筋肉移植術後の血行モニタリング法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10770713
研究機関山口大学

研究代表者

金子 和生  山口大学, 医学部, 助手 (60284246)

キーワード複合筋活動電位 / 遊離筋肉移植
研究概要

【対象と方法】
10羽の日本白色家兎の両側の大腿直筋をその血管茎のみで連続した状態としー側を実験側、対側を対照側とした。筋肉の起始・停止を再縫着し、刺激電極は神経筋接合部に、記録電極は筋腹中央部、基準電極は可及的に末梢の筋肉内に刺入固定した。実際の遊離筋肉移植における移植筋の固定と神経・血管縫合に要す虚血時間を考慮して90分間動静脈を血管クランプで一過性に血流遮断し、3時間再環流した後、動脈血栓モデルとして10筋肉を用い動脈のみ再度1時間血流遮断、その後3時間再環流しCMAPを経時的に計測した。
【結果および考察】
動脈血流遮断群では虚血後20分まで一過性にCMAPの振幅が増大した後、振幅の低下が著しく、35分で振幅が半分以下となり、60分以内にCMAP導出不能となった。潜時は経過時間に比例して延長してゆき、血流遮断後10分、20分、30分の時点でそれぞれ平均0.09ms、0.14ms、0.32msの延長を認めた。今回の結果からCMAPモニタリングにより遊離筋肉移植における血行障害の発生から10分程度の早期から鋭敏かつ客観的に検知できることが示された。また本法は継続的な血行モニタリングが可能で、深部に移植した筋肉でも刺激電極を留置することにより応用でき有用である。またmonitoring flapが必要なくなり整容面での利点もあげられる。現在臨床応用についても検討中である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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