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1998 年度 実績報告書

仮骨強度の非侵襲的モニタリングに基づく科学的リハビリテーションについての研究

研究課題

研究課題/領域番号 10770719
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

渡部 欣忍  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00295651)

キーワード骨折 / 仮骨 / 力学的特性 / アコースティック・エミッション / 非侵襲検査 / リハビリテーション
研究概要

小動物用ユニラテラル小型創外固定器および固定用ピンを作製した。静脈麻酔下に家兎大腿骨に実験的骨折を生じさせ,小型創外固定器で固定した。モデル作製後,経時的に大腿骨を摘出した。摘出した大腿骨を生理食塩水で満たした状態とし,超音波断層装置により仮骨領域を中心に横断・縦断像を撮影した。得られた画像をコンピューターに転送し画像解析法により表層超音波反射率を測定した。また,同じ試料を二重エネルギーX線吸収法を用いて仮骨領域の骨塩量を測定した。これらを測定後,万能試験機を用いて仮骨の完全破壊まで力学試験を行った。力学試験中に試験片の表面に圧電センサーを取り付け,仮骨から放出されるアコースティック・エミッション信号を測定した。力学試験の結果から得られた仮骨の極限強度の約60%の荷重量からアコースティック・エミッション信号が計測されはじめた。この時点における荷重量を降伏強度と定義した。以上の実験により各試験片について,極限強度と骨塩量・表層超音波反射率・降伏強度の関係を求めた。仮骨の極限強度との相関関係は降伏強度が最も高く,つづいて骨塩量,表層超音波反射率の順であった。重回帰分析の結果,降伏強度・骨塩量・表層超音波反射率の3つのパラメーターを併用することにより仮骨強度の推定精度が向上することが明らかになった。本研究で選んだ3つのパラメーターはすべて臨床的にも計測・測定することが可能であるため,本研究の結果を応用することにより仮骨強度の非侵襲的モニタリングが理論上,可能となる。この研究を発展させることで,創外固定除去時期の判定や許容荷重量の決定といった,これまで主観的評価が主だった分野に客観的評価方法を確立することができるであろう。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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