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1999 年度 実績報告書

慢性関節リウマチのII型コラーゲンに対する免疫発現機序-MRL/lマウスを病態モデルとした検討-

研究課題

研究課題/領域番号 10770729
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

田中 真希  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00266701)

キーワードMRL / lマウス / 慢性関節リウマチ / 関節炎 / 免疫組織化学 / II型コラーゲン
研究概要

3-22週齢のMRL/lマウス64匹から膝関節組織を採取し、PLP固定、EDTA-G溶液を用いた脱灰の後、パラフィン、ならびにOCT compoundに包埋し、組織切片を作成した。さらに、5週齢、9週齢のMRL/lマウス各1匹から採取した膝関節組織については、グルタールアルデヒドにて固定し、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察を行った。
組織学的には、4週齢より、成長軟骨・骨膜・軟骨下骨髄に囲まれた、periphysisと呼ばれる線維性の骨・軟骨部に、マクロファージ系細胞、ならびに酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ(tartrate resistant acid phosphatase;TRAP)染色で陽性を示す多核の大型細胞の集積が認められた。免疫染色を施行した結果、periphysisのII型コラーゲン陽性の部位に接して、IgG、C3の沈着が認められた。また、カテプシン-Lの局在は、主として単核のマクロファージ系細胞に認められたが、TRAP陽性細胞に類似する多核の大型細胞の一部にも陽性所見が観察された。
さらに、TEMによる観察では、periphysisには、二次ライソゾームに富み、dense bodyと呼ばれる未消化貧食物を含むマクロファージ、ruffled borderやclear zoneといった特徴を示す破骨細胞、様々な分化過程の軟骨細胞の存在が認められた。
以上の所見は、periphsisのような軟骨と軟骨下骨髄の接点が、II型コラーゲンに対する免疫応答の場として重要な役割を演じていることを示唆するものと考える。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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