中脳は中心灰白質を中心に心血管系の反応や、四肢の運動、発声などを引き起こす部位がモザイク状に存在していることが解明され、自律神経のみならず、体性神経系の特定の運動はパターンを統合する働きをしていると考えられている。猫を用いた実験で、中脳の中心灰白質の微小電気刺激により排尿を誘発する部位を認めており、同時に他の自律神経系や体の動きがないか検討した。 除脳猫を用い、無麻酔で中脳に電極を刺入して微小電気刺激し膀胱内圧、血圧、呼吸のモニターをして観察した。さらに、今日の排尿誘発部位も同様の刺激を行った。 中脳と橋の排尿誘発部位の刺激は、同時に血圧の上昇が認められた。また、この反応は、中脳では血圧の反応の方が刺激の閾値が低く、橋では膀胱収縮の閾値が低い傾向にあり、このことは調節機構に関与していると考えれた。これらは、第5回日本神経囚性膀胱学会(1998年)で発表した。 さらに、今後、化学的刺激を検討してゆく。
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