研究概要 |
実験方法 1) オキシブチニンを溶解させた各種濃度のgelatinを螺旋状マイクロチューブに充填し、約37度生理食塩水に浸水させ24時間後の溶解速度を検討した。2)麻酔下ラットにオキシブチニン(0.3,1,3,10mg/kg)を静脈投与し、continuous-cystometryおよびpressure/flow studyを行い、排尿動態についてパーソナルコンピューターにて解析した。3)覚醒ラットにオキシブチニン(0.3,1,3mg/kg)を腹腔内投与し、代謝ゲージにて4時間飼育した。その間の一回排尿量、排尿回数は電子秤にて経時的に測定し、パーソナルコンピューターにて記録し、排尿行動の変化について検討した。 実験結果 1) 各種濃度のgelatinの溶解速度は一定ではなく、gelatinとは異なる基剤を現在検討中。 2) 麻酔下ラットにおけるcontinuous-cystometryでは、3,10mg/kg投与にて有意に膀胱容量の増加を認め、膀胱収縮時の膀胱内圧は各投与量にて有意に減少した。しかながら時間あたりの排尿回数は不変であった。また、pressure/flow study modelでも、3,10mg/kg投与にて膀胱容量の増加を認め、各投与量にて最大膀胱内圧、排尿効率は有意に減少した。しかしながら尿流量率の変化は不変であった。 3) 覚醒ラットでは、各投与量にて一回排尿量は有意に増加しているにも関わらず、排尿回数は3mg/kg投与にて増加しており、pressure/flow studyの結果と併せて考えると残尿の増加による機能的膀胱容量の減少が疑われた。
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