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1998 年度 実績報告書

ヒトパピローマウイルス変異E6のがん遺伝子を用いたテロメレース活性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10770825
研究機関東京大学

研究代表者

中川 俊介  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70270874)

キーワードHPV / 子宮頚癌 / P53 / FHIT / CIN
研究概要

1. 子宮頚癌発生過程におけるFHIT遺伝子の発現異常を解明するために、子宮頚癌32例(扁平上皮癌25例、腺癌・腺扁平上皮癌7例)、CIN18例(CIN I;14例、CIN II/III;14例)においてRT-PCRおよびcDNA塩基配列決定によりその発現を検討した。欠失を伴う異常なFHIT mRN人遺伝子の発現が子宮頚部扁平上皮癌で44%に検出された。腺癌などでは発現異常はなかった。また、CIN Iでは検出されないが、CIN II/IIIでも36%に検出され、earlyeventであると考えられた。異常発現のパターンは、exon 5-7の欠失が共通して認められた。CINの癌への進展過程に関与している可能性がある。
2. 高齢者の子宮頚癌46例(60-96才、平均71才)のHPV同定とp53 mutationについて検索した。子宮頚癌ではp53 mutationの頻度は0-4%とされているが、子宮頚癌より平均で約15才高齢な外陰癌では20-50%と報告されている。HPV型は一般に比べHPV陽性率は96%と差がなかったが、HPV16,HPV18の頻度が低く37%でそれ以外の型が59%を占めていた。これは、HPV16,HPV18以外の型では、感染から発がんまでに時間を要することが考えられる。また、p53 mutationの頻度は11%(5/46)と高い傾向にあり、HPV16,HPV18以外の型に限ると15%(4/27)とさらに高率であった。また5例のp53 mutationはendogeniousmutagenesisによることを示すtransition typeで、高齢との関連が考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nakagawa,S.,Yoshikawa,H.: "A possible involvement of aberrant expression of the FHIT gene in the carcinogenesis of squamous cell carcinoma of the uterine cervix." BrJCancer. 79. 589-594 (1999)

  • [文献書誌] Nakagawa,S.,Yoshikawa,H.: "Elderly Japanese women with cervical carcinoma show higher proportions of both intermediate-risk human papillomavirus types and p53 mutations." BrJCancer. 79. 1139-1144 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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