我々は、その後の検体を10追加し、同様のDegenerate Primerを用いて睾丸特異的に発現しているmRNAのcDNAを作成した。このcDNAをdifferential display法を用いて、候補遺伝子が500程得、スクリーニングしたが、新たに追加できた候補遺伝子は1個であった。今までに得られた2個の候補遺伝子は、一つはheat shock protein遺伝子(HSPs)に非常に相同性が高く、また他方はpolyadenylate-binding protein(PABA)に相同性が高く、しかもWEB上に検索サイトとしてあるGenBankやBLASTで検索しても未知のものであった。現在Degenerate primerを最新のデータを元に新たに作成し、更なる候補遺伝子の可能性を検討している。また検体を追加し、更なる候補遺伝子の可能性を検討をする予定である。上記にて得られた候補遺伝子の機能を調べるため、候補遺伝子がY染色体上のどの領域に存在するのかPrimed In Situ Hybrydization(PRINS)法やcycling PRINS法、さらには電顕にてその局在を検証する予定である。またその機能を調べるために免疫組織染色を行い、精巣のどの領域に局在する遺伝子なのかを検討する予定である。
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