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1998 年度 実績報告書

鼻腔血管制御機構とNO

研究課題

研究課題/領域番号 10770864
研究機関旭川医科大学

研究代表者

今田 正信  旭川医科大学, 医学部, 助手 (10271777)

キーワード鼻腔通気度 / nitroprusside / 運動負荷
研究概要

呼気中に含まれるNOの大部分が鼻副鼻膣から参生されていることは明かとなっているが、1)その正確な産生部位、2)その機能的意義、3)疾患との関連はまだ不明な点が多く残されている。今年度私は上記の2)その機能的意義について、NOの持つ血管拡張作用に着目しその増減と鼻腔通気度の変化について検討し、NOが鼻の通り具合を規定している因子なのか否かについて検討した。健康成人を対象とし、鼻腔内に濃度を変化させたNOの供与体であるnitroprussideをスプレーにて投与した。鼻膣通気度及び鼻膣よりのNO量を測定項目とし、投与前、投与直後、更にその後の時間経過に伴う変化を検討した。鼻腔通気度はRhinomanometerを用い前鼻誘導法で測定した。鼻腔よりのNO量はNO analyzerと流量計を使用し単位時間当たりの量として測定した。その結果以下のことが判明した。1)nitroprusside投与により、鼻腔通気度は投与後1ないし5分で最低値に達しその後徐々に回復し約60分で前値に回復した。それと対照的に鼻膣NO量は投与後増加し投与後1ないし5分で最高値に達しその後徐々に回復し約60分で前値に回復した。その変化は投与したnitroprussideの容量に依存していた。2)片側鼻腔にnitroprussideを投与すると、鼻腔通気度と鼻肘NO量は投与した側にのみ反応が生じた。結果より考察すると外的に与えられたNOはその量に応じて鼻腔通気度を低下させることが明かとなった。以前の研究で運動負荷によりNOが減少しさらに鼻腔通気度が上昇することを合わせて考えると、元来鼻腔に存在するNOがその量を変化させて鼻腔の粘膜血管を拡張収縮させることにより鼻腔通気度を変化させていると考えらえた。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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