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1998 年度 実績報告書

低酸素-再酸素化での感音難聴の蝸牛内-酸化窒素合成酵素(NOS)発現の経時的変化

研究課題

研究課題/領域番号 10770902
研究機関自治医科大学

研究代表者

石川 和宏  自治医科大学, 医学部・耳鼻咽喉科, 助手 (40296083)

キーワード内耳 / NOS / アポトーシス
研究概要

低酸素血症に伴う難聴の原因は明らかにされていない.一方、新生児期のラットを高酸素状態におくと肺にiNOSの発現を認めたとの報告もある.我々は低酸素あるいは高酸素化のストレスによりiNOSの強い発現と、NOを介する蝸牛障害が引き起こされ、生後に発症する感音難聴の一因となる可能性があると考え、下記の実験を行った.
1. 低酸素環境は5-10%の酸素濃度のチャンバー内におき、動脈血酸素飽和濃度が30-40%の範囲になるように調節した.この状況を6時間曝露した後100%酸素の環境に6時間曝露した.
2. 低酸素曝露前,高酸素曝露後,生後1,3,7.14日後の時期の蝸牛につき、以下の検討を行った.
1) ネンブタール麻酔下に各時期の聴性脳幹反応を測定した.低酸素一再酸素化後のラットでも有意な聴力の低下は認められなかった.
2) パラフィン切片のHE染色にて蝸牛有毛細胞,血管条,ラセン神経節細胞等の形態的変化を検討した.パラフィン切片のHE染色では対照群との間に明らかな形態的な変化は認められなかった.
3) パラフィン切片を用いて一次抗体にiNOS体を用い、ABC法を用いて免疫組織染色を行った.蝸牛有毛細胞,血管条等に明らかな所見は認められないものの、低酸素一再酸素化後のラセン神経節細胞にiNOSの発現を認めた.
現在、個体数を増やして聴力低下の再検討と低酸素一再酸素化後の蝸牛のアポトーシスにつき検討中である.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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