頭頸部悪性腫瘍細胞の浸潤に関与するuPA、MMPsはIL-6により影響を受けていることを明らかにした。 NKO-1(高濃度G-CSF・IL-6産生細胞株:ヒト低分化上顎扁平上皮癌)、MMSI-1(ヒト低分化上顎扁平上皮癌)、NKO-3(ヒト中分化上顎扁平上皮癌)、NKO-4(ヒト高分化中咽頭扁平上皮癌)、NO-2(ヒト上顎悪性黒色腫)の細胞株をもちい以下の研究結果を得られた。 1:NKO-1は他の細胞株に比べ高い浸潤能(インベージョンアッセイ)を認めた。 2:いずれの細胞株において培養上清中にIL-6を添加すると浸潤能の亢進が認められた。 3:NKO-1では培養上清中にG-CSFを添加すると浸潤能の亢進が認められた。 4:NKO-1の培養上清中にはuPAやMMPsの活性(ELISA)を認め、IL-6を添加すると活性の亢進が認められた。 5:MMSI-1、NKO-3、NKO-4、NO-2の培養上清中にはuPAとMMPsの活性(ELISA)で認めなかったが、培養上清中にIL-6を添加すると培養上清中にuPAとMMPsの活性が認められるようになった。
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