Porphyromonas gingivalis(以下P.gingivalis)が菌体外に放出するベジクルによるフリーラジカル産生と歯周疾患の関係を明らかにする実験系確立を行ってきた。培養マクロファージをベジクルで刺激しその培養上清中に産生された活性酸素・フリーラジカルの量を測定した結果、その発現は極めて微量か手技が不確立のため確認することができなかった。またベジクルで刺激したヒト貧食細胞(THP-1)からtotal RNAを抽出しそれを出発材料としてRT-PCR法を行った結果、誘導NO合成酵素(iNOS)遺伝子の存在を明らかにするに到っていない。よって現在マクロファージ培養条件(培地、培養時間)の確立、マクロファージからのフリーラジカル(一酸化窒素)の発現・誘導を解析するための手技の確立および誘導NO合成酵素(iNOS)遺伝子発現の有無を確認するためのプライマー設計およびPCR条件の再検討を行っている。
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