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1999 年度 実績報告書

骨芽細胞においてエストロジェン依存的に転写制御を受ける遺伝子群の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10771008
研究機関新潟大学

研究代表者

石橋 宰  新潟大学, 歯学部, 助手 (70293214)

キーワード骨芽細胞 / エストロジェン / エストロジェン受容体 / プロモーター / c-fos / コネクシン43 / 核内受容体
研究概要

我々は、骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1において2つのエストロジェン(E)受容体(ERα、ERβ)依存的にEによって発現が制御される遺伝子群を解析する過程で、c-fosおよびconnexin43(Cx43)の各遺伝子プロモーターが、それぞれのERにより異なった制御を受けることを見い出した。
MC3T3-E1にERαを強制過剰発現させた状態で17α-Estradiol(17αE2)、17β-Estradiol(17βE2)、Tamoxifen(Tam)やRaloxifene(Ral)を作用させた場合、これらはすべて両遺伝子プロモーターを活性化し、17βE2またはTamによる活性化は純アンタゴニストであるICI164,384(ICI)の共存により完全に抑制された。一方、ERβを強制過剰発現させた場合には、TamやRal、およびICIは遺伝子プロモーター活性を上昇させたが、17αE2や本来のリガンドである17βE2は有意な作用を示さなかった。また興味深いことに、17βE2はTamあるいはICIによって上昇したプロモーター活性を用量依存的に抑制した。すなわちこの場合、従来アゴニストとしての作用のみが考えられてきた17βE2がアンタゴニストとして作用していることになる。一方、この現象は骨芽細胞以外の細胞株では認められなかった。今回用いたプロモーターには典型的なE応答配列(ERE)は存在しないことから、以前に報告されているようなER以外の転写因子を介した機構が示唆される。そこでc-fosプロモーターに関して、それを段階的に短くして、ERβを過剰発現させたMC3T3-E1におけるTamの効果を調べた結果、その活性化に重要な部位が少なくとも2箇所存在することが示された。
本研究の成果は、骨特異的に作用し副作用の少ないE製剤の開発に寄与することが期待される。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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