研究概要 |
実験には,成猿カニクイザル2頭の上顎3を除く60歯を使用した。サルに全身麻酔および浸潤麻酔を施し,#440Sダイヤモンドポントにて唇頬側歯頚部にV級窩洞を形成し,#2ラウンドバーで直径約1.0mmの歯髄を露出させた。その後,AD-Gelを5分間応用後Chemical Surgeryをし生理食塩水で洗浄して止血を行い,綿球で軽く露髄面を拭った。なかなか止血ができない場合は時間を延長してChemical Surgeryを行って止血をした。そして以下に示す実験群のとおりに修復を施し,研磨を行った。 グループ1:水酸化カルシウム+酸化亜鉛ユージノールセメント+グラスアイオノマーセメント+C1earfil Mega Bond+Clearfil AP-X グループ2:CO_2レーザー照射+水酸化カルシウム+酸化亜鉛ユージノールセメント+グラスアイオノマーセメント+Clearfil Mega Bond+Clearfil AP-X グループ3:Clearfil Mega Bond+Clearfil AP-X グループ4:CO_2レーザー照射+Clearfil Mega Bond+Clearfil AP-X グループ1はコントロール群,グループ2,3,4は実験群である。観察期間は短期群(3日),中期群(60日),長期群(90日)を設定している。 現在処置を施し,屠殺までの経過期間中であるが,飼育観察中のサルに痛がる素振りなどの異常所見は観察されていない。
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