1. スペース確保のためのフレームの製作 本研究は、ウサギの頭頂骨土にPTFE製のドーム状のフレームをおき、その中にBCPを埋入し、骨誘導再生(GBR)の状態を検索するものである。 そのためまず、ウサギの頭頂部の形態・広さと、GBRの効果を検討し、フレームの形態・大きさを決定した。フレームは生体内に埋入されるため、汚染がないように製作しなければならない。そのため、PTFEを成形するための金型をチタンにて製作した。このチタン製の金型を400℃に加熱し、PTFE膜を圧接してフレームを完成した。 2. BCP顆粒の作成 顆粒の大きさは、新生骨が形成されるための細胞の侵入のし易さ、顆粒自体の吸収性に影響を与える。本実験では、当教室にて以前から行われているリン酸カルシウム系セラミックスの埋入実験を参考に、顆粒の大きさを約300〜600μmとした。また、セラミックスの構成成分である、ハイドロキシアパタイトとβ-TCPの構成比は、BCPの吸収速度が骨新生の速度に同調するように、当教室の過去の実験結果を参考し、約3:7とした。 3. 埋入体の作成 BCP顆粒と2%アテロコラーゲンを複合し、PTFE製のフレーム内に充填し凍結乾燥し、埋入体を完成した。 今後、実際にウサギで予備的な実験を行った後、経時的に観察を行う本実験に移行する予定である。
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