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1999 年度 実績報告書

顎関接培養滑膜細胞のPGE2産生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10771125
研究機関京都大学

研究代表者

安田 真也  京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50263075)

キーワード顎関節 / 培養滑膜細胞 / PGE2 / COX
研究概要

今年度は顎間接内障、顎間接強直症、滑膜軟骨腫症の手術症例から得られた8例の顎関節滑膜培養細胞を用いた。方法は昨年度と同様、培養細胞のPGE_2産生に作用するIL-1β・3種類の抗炎症薬の効果を検討するため、培養液に添加し上清中に産生されたPGE_2をEnzyme immunosorbent assay(EIA)を用いて測定した。8穴チャンバースライドを用いて1x10^4個/wellの濃度で細胞培養し、IL-1β(1ng/ml)、さらにDexamethasone(DEX 1x10^<-7>M)、Indomethacin(INDO 1x10^<-6>M)、Etodolac(HYPEN 1x10^<-6>M:日本新薬(株)から提供)を加えた。いずれの薬剤も加えない細胞をコントロールとした。薬剤を作用させた後、1、2、6、24、48時間後に上清をとり測定サンプルとした。結果は、コントロールの上清には全くPGE_2は産生されなかった。IL-1βを添加した場合、1、2時間後ではほとんど産生が認められず、6時間後に少量の産生が確認された。さらに24時間、48時間後には高い産生量を示した。8例の細胞のいずれにも、IL-1βを添加すると、PGE_2の産生が認められたが、症例間に有意差はなかった。IL-1βに加え、それぞれDEX、INDO、HYPENを添加するとPGE_2は産生されず、これらの薬剤は有意にPGE_2産生を抑制した。チャンバースライドを坑Cyclo-oxygenase-2(COX-2)抗体で免疫染色すると、IL-1βを添加した細胞はコントロールと比較し、COX-2の存在が確認できた。以上のことから、培養滑膜細胞は、IL-1βの刺激でCOX-2が誘導されPGE_2を産生したと考えられ、上記3種類の抗炎症薬はCOX-2の産生抑制或いは阻害作用でPGE_2産生を制御したと考えられた。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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