研究概要 |
扁平上皮癌の免疫組織染色の研究成果: 口腔扁平上皮癌患者血清中のCYFRA値とその扁平上皮癌組織のCytokeratin 19の発現。(投稿中); 1) 口腔扁平上皮癌の腫瘍マーカーとしてCYFRAはSCC抗原と同等の陽性率,感受性,特異性を持つ。 2) Cytokeratin 19の発現とCYFRA値とは相関が無い。可溶性CYFRAの扁平上皮癌細胞からの分泌等と関連があるのではないか,示唆された。 各種抗体による扁平上皮癌組織の免疫組織染色にて新たにGranulocyte colony-stimulating factor(G-CSF),Granulocyte colony-stimulating factor receptor(G-CSFR)発現について知見が得られた。(第43回日本口腔外科学会にて発表,於長野県松本市,第14回国際口腔顎顔面外科学会,於ワシントンDC,1999年4月発表予定,accept済み); 1) 分化度の低い扁平上皮癌組織が,G-CSF,G-CSFRともに発現率(陽性細胞率)が高い。 2) 頸部リンパ節へ転移した扁平上皮癌組織が,G-CSFRの発現率(陽性細胞率)が高い。 G-CSF,G-CSFRの発現,陽性細胞率が高い扁平上皮癌が,予後不良である,転移浸潤能が高いのではないか,という関係が示唆された。 口腔扁平上皮癌テロメレース活性の測定: 現在,口腔扁平上皮癌組織のテロメレース活性測定を収集中,症例数が少ないが,扁平上皮癌組織にテロメレースの高い活性があることを確認。
|