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1998 年度 実績報告書

機能的構音障害児の構音動態および音響的特徴の解析とその言語治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 10771145
研究機関北里大学

研究代表者

平井 沢子  北里大学, 医療衛生学部, 助手 (50286390)

キーワード構音障害 / ダウン症 / 構音動態 / 音響分析 / パラトグラフィー / 分節的特徴 / 超分節的特徴
研究概要

1. 健常成人3名について人工口蓋を装着時の構音動態を観察した。その結果、正常構音では個人内、個人間の差がほとんどなく規範となるパターンが認められた。
2. 健常成人、健常児、およびダウン症児1名に対して人工口蓋非装着時の構音検査を行い、実験資料を決定するための検討を行った。その結果、分節的特徴については健常成人および健常児では日本語の音節全て正常構音可能であったのに対し、ダウン症児では、子音については摩擦音/s/、破擦音/ts/において構音点がやや後方に移動した/t∫/および/t∫/に近い音として聴取され、弾音/r/が破裂音化し/d/に近い音として聴取された。このような傾向は、単音節よりも単語、短文、会話といったレベルにおいて、すなわち発話音節数が増加する場合に顕著に認められた。なお超分節的特徴については、ダウン症児では発話速度が速い、リズムが崩れる、抑揚が比較的単調であるといった傾向が認められた。
3. 会話における発話明瞭度は、健常児では「よくわかる」程度であり健常成人と同程度であったが、ダウン症児では「内容を知っていればわかる」あるいは「時々わからないことがある」程度であった。その原因としては、2で認められた構音の誤りや発話速度、リズム、抑揚の異常が考えられた。
4. 6歳の健常児2名(男女1名ずつ)およびダウン症児2名(生活年齢11歳、精神年齢6歳)について人工口蓋を作成した。
5. 現在までにダウン症児と健常児者について、1)歯音/s/、破擦音/t∫/の構音動態、2)高舌母音が後続した場合の子音の構音動態の変化、3)発話速度の増加に伴う構音動態の変化などについて予備的なデータ収集を行っており、次年度にその解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 平井沢子: "『シリーズ 言語臨床事例集』「第8巻口蓋裂 12トリーチャーコリンズ症候群」" 学苑社, 250 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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