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1998 年度 実績報告書

咀嚼筋のエネルギー代謝特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10771197
研究機関岩手医科大学

研究代表者

佐藤 和朗  岩手医科大学, 歯学部, 助手 (60295996)

キーワード咬筋 / 代謝 / 核磁気共鳴分光法 / ^<31>Pスペクトル / ^1Hスペクトル
研究概要

1. ^<31>Pスペクトルの対象および方法
24〜32歳の男性ボランティア16名を対象とした.
1.5T臨床用MRI装置で,5インチの^1H,^<31>Pのダブルチューニング表面コイルを用いて,習慣性咀嚼側咬筋のクレアチンリン酸(Pcr),無機リン(Pi)の定量評価を行った.二次元CSI法により,繰り返し時間/加算回数=1000/32の測定条件で,下顎の安静と随意性最大噛みしめを繰り返させ,計15スペクトルを計測した.
2. ^<31>Pスペクトルの結果
安静時のPcrのピークを100%とした場合,2回の噛みしめ時でそれぞれ,平均で67.12±18.26%,66.17±20.00%と有意に減少していた(p<0.001). Piは115.51±26.16%,112.86±26.64%と有意に増加していた(p<0.001,p<0.01).これは筋収縮におけるATP→ADP+Pi+energy,ADP+Pcr+H+→ATP+creatineのエネルギー代謝が生じ,結果としてATP合成のためにPcrの減少,ATP分解によるPiの増加が観察された.このピーク変動は噛みしめ約2分後のスペクトルでみると噛みしめ前の値にほぼ回復していた.
3. ^1Hスペクトル対象および方法
同対象者のうち7名の両側咬筋中央部を測定部位とした。測定は^1Hチューンのコイルを用い,下顎安静を指示し、咬筋が緊張していない状態で行った。測定条件は、繰り返し時間(msec)/エコー時間(msec)/加算回数=1500/270 or 20/128 or 256で行った。
4. ^1Hスペクトル結果
エコー時間=20の場合、局在のcreatine,cholineがスペクトルピークとして確認され,エコー時間=270の場合、局在のcarnosineがスペクトルピークとして確認された。
今後,^1Hスペクトル,^<31>Pスペクトルで得られた結果の相互関係について,検討していく予定でいる.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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